第12話 幽霊の 正体見たり ヒマ男

やはりまだ秋らしい事が出来てないので、
せめて気分だけでも「」になろうと、
秋らしい風景」を思い描いてみました。

空が茜色に染った夕暮れ時
ススキの生い茂る草原を飛び交う赤とんぼ

うん、エモい!


そういえばススキで思い出したんですけど、
僕の(語感が)好きな諺の一つに
「幽霊の正体見たり枯れ尾花」
というものがあります。

幽霊かな?と思ってよく見たらそれは枯れたススキだった
ことから転じて
「実際は思いの外、大したことないよ」
という意味だそうです。

僕がこの言葉を作ったわけではないので真意の方はどうか分かりませんが、
最初から「ススキだ」と気づかなかったということは、
この人はいるはずもない幽霊を「想像してしまった」のでしょうか?


それはさておき、「想像する」という行為は、
人間を人間たらしめる1つの軸なのではないかと個人的に思います。
それ故に想像が原因で悩みごとが創造される事も少なくはないでしょう。

「悩みごと」…と言ってしまえば、ちょっと違うかもしれませんが、
日常での最も分かりやすい例は「怪談話」ではないでしょうか?

言葉で語られている以上の事を想像してしまって、さらに恐怖を覚える。
最も怖いのは人間の想像力だ。

みたいな話をよく聞きます。
話を1度でも聞いてしまうと
「身の回りで起こった時」を想像してしまい、
度々怖くなってしまうものです。

もちろん「想像が必要な場面もあるのは確かです。
「かもしれない運転」とかが1番の例でしょう。

しかしながら、変に想像してしまって、
それが不安につながってしまうのなら、
極力はそういう想像は避けたいですよね。
しかも、こういう時に限って杞憂に終わることが多いし。


度々余計な不安を生み出してしまいがちな僕ですが、
本質的…とはいえないものの、最近原因が分かった気がします。


僕はただ 「 暇 」 だったんです。


どういうことかと言えば、僕の場合、
一度想像し始めたら、その想像が終わらない、というか、
思考のリソースの大半をその想像に費やしてしまいがち、というか、
「他に想像すべきこと」が無いのか!というぐらいに想像しがちなんですよね。

こう言われてみると解決策はかなり単純で、
つまるところ「他に想像すべきこと」を用意してやればいい訳です。
そのおかげか、最近は余計な想像をしなくて済むようになった気がします。


と、ここまで書いて、
数日前に似たような内容のブログを書いたような気がしてきました。
クソみたいな感情をどうにかしようとした時も、
僕の中で「別の事をして意識をそらす」という1つの結論に至ってましたよね。

そう考えてみれば、
僕の中の「悩み」とかいう幽霊を退治する手段は案外単純なのかもしれない、
と思った今日この頃です。