第2話 ああ,僕は長命だ。

某白い鳥文庫とはやはり面白いもので,ある程度の流行りというものが見えてくる。
最近は「やばたにえん」という言葉を聞くようになった。

「やばたにえん」ってなんやねん。

某ニコニコ百科によれば,2013年ごろから使われだしたスラングだとか。
それを有名な漫画家さんが掘り起こして,再び日の目を見るようになったそうな。
ある人曰く 「やばたにえん 無理茶漬け」 と組み合わされることもあるそうで。

地味にリズム感があるの,ちょっとイラっときますよね。
とはいえ,私は「了解道中膝栗毛」の方が気になりました。むしろ好きです。
リズム感だけではなく,無駄に上手いこと言ってるところが最高です。


とまぁ,第1回目の文体とは大きく変わっていることは置いておきまして,
こういった本題に入る前の軽いお話を,落語では「枕」というそうです。
だからといって,頭から突っ込まないでいただきたいですが。
(意味が分からなければ結構です。)


まぁ何故こういう話題に持ってきたのかと説明を置いておきますと,
ブログを折角開設したのですから,某白い鳥文庫と違わなければ読み手は面白くないでしょう。
かと言って,毎度ながらモヤモヤを放っているのも,これまた(私が)面白くない。

では軽く「趣味」について語るのも良いのではないかと。
というよりも寧ろそういうことを語るべきではないのかと。

ということで,第1回目とは大きく様変わりしてお送りしている次第でございます。


さてさて,趣味というにはまだまだですが,ここ数年は
「落語」
が私の中でブームとなっています。

「落語」は16世紀後半,戦国時代の終盤を迎えたころに勃興したとされています。
そして,江戸時代後期から戦前にかけて成熟してゆき,
戦後にはテレビ放送の普及とともに身近なものとなっていったようです。

「落語」とはいってもその中で語られる話は様々で,
勃興期からある話もあれば,ここ数年で新たに作られたものもあり,
笑える話もあれば,泣ける話怪談話といろいろあります。
しかも,話の大筋は同じでも,そこに「語る」人の味が加わるため,
同じ話でも聞いても飽きないのが,落語の1つの面白さでしょうか。


とは言っても「落語」について語れるほどでもないので,
どうせなら好きな話でも紹介して終わりましょうか。

私が好きなのは「短命」というお話です。
(「長命」とも言われたりするそうです。)



~短命~
伊勢屋の若旦那がなんと3度も死んだらしい。
その理由は一体何なのだろう。


2人でコタツに入る。

何かの拍子で手が触れる。

白魚を5本並べたような、透き通るようなおかみさんの手だ。

そっと前を見る。

……ふるいつきたくなるような、良い女だ。


…………短命だよ。





ああ,僕は長命だ。